キャンプを楽しむ場合は、1泊2日で終わることが多いのではないでしょうか。
しかし1泊だと物足りないと感じたり、時間が足りずにレジャーを楽しめなかったりと、同じキャンプサイトにもっと連泊したいという人もいるでしょう。
そして連泊キャンプには、連泊ならではの魅力もたっぷりあります。
その反面、防犯対策や持ち物、食事の準備など、不安になることや注意点があるのも事実です。
そこで今回は、キャンプで同じサイトに長期間連泊するときの注意点や持ち物、防犯対策などをくわしくご紹介していきましょう。
連泊キャンプの魅力やメリット
連泊キャンプには、デイキャンプや1泊のキャンプとはまた違った魅力があります。また、短時間のキャンプと長時間滞在するキャンプでは、楽しみ方も変わってきます。
1泊ではできない観光やレジャー、手作り体験などのイベントをゆったりと満喫できるのが連泊キャンプの醍醐味です。
デイキャンプや1泊のキャンプでは、テントやタープの設営・BBQ・焚き火などの準備などで忙しくなるものです。
連泊だとタイトにスケジュールを組まずに済むので、料理や焚き火、遊びなどもじっくり楽しめます。泊まるキャンプ場や周辺の大自然をより深く、身近に感じられるようになるのも魅力です。
連泊することで、心に余裕と時間のゆとりができると、さらに自然をじっくり堪能しくつろぐことができます。次の日の起床時間や撤収作業などを気にすることなく、夜の星をゆったり眺めるのもよいですね。
キャンプ連泊の際によくある不安
キャンプでの連泊が初めての場合に、よくある不安や悩みには、以下のものがあげられます。
食材が傷まないか不安。献立はどうしたらいい?
連泊キャンプに関する不安ごとでもっとも多い声が、「食材・キャンプ飯はどうした良いのだろう」という問題です。
キャンプ場には、冷蔵庫のように食材を保存できる場所はありません。そのため、連泊する際には、クーラーボックスを活用した食材の保存方法や献立にするなどの工夫が必要です。
テントは張りっぱなしでも大丈夫?
大自然の中で行うことが多いキャンプ。土や雨などから私たちを保護してくれるテントですが、丈夫といえど布1枚でできています。さらに湿気に弱いため、放置しておくとカビが生えたり生地が傷んだりする可能性もあります。
テント設営には時間や手間がかかりますが、キャンプで連泊時でも結露などを拭き取り、乾燥させることが大切です。
盗難や防犯対策はした方がいい?
連泊となると、食品の買い出しや日中のレジャーなど、テントを離れることも多々あります。悲しいことに、管理人のいるキャンプ場でも盗難事件は発生しています。高額なキャンプギアは狙われる可能性も高いため、連泊時でも防犯対策は欠かせません。
着替えやお風呂はどうする?
1泊2日だとそこまで気にならない着替えやお風呂は、連泊となると大問題ですよね。
着替えに関しては、洗濯できるかどうかによって、荷物の量も変わってきます。気持ちよく過ごすためにも、洗濯とお風呂の対策も大切です。
不安や心配事は、準備をしていくことでひとつひとつ解消していくものです。これに当てはまるという方は、それを踏まえて次項からの注意点やコツを参考にすると、安心して連泊にのぞめること間違いなしです。
キャンプで連泊するときの6つの注意ポイント
前項での、連泊する際の不安や心配事を踏まえた上で、キャンプ連泊時の注意ポイントやコツを解説します。
- ポイント1 食材が傷まないように工夫する
- ポイント2 テントはカビなどの発生に注意する
- ポイント3 長期滞在の場合は、引越しやペグの打ち直しを行う
- ポイント4 盗難や防犯対策をする
- ポイント5 連泊キャンプでは電源設備は必須
- ポイント6 着替えやお風呂の準備をする
ポイント1 食材が傷まないように工夫する
キャンプ場周辺に食材を購入できる場所がない場合は、持参する食材が傷まないよう工夫をしていきましょう。
季節にもよりますが、お肉や魚など傷みやすいものは1日目の夜など早めに消化し、2日目からはパスタや乾燥食材の併用がおすすめです。レトルトカレーやカップラーメンも活用しましょう。
缶詰を活用する
さらにキャンプ料理では、缶詰を持っていくととても便利です。焼き鳥や鯖の水煮、フルーツなど、さまざまな種類の缶詰が豊富にあります。
晩御飯や朝食、おつまみなど、美味しいキャンプ飯の味方になってくれますよ。
ハードクーラー・ソフトクーラーの2個使いがおすすめ
手持ちのクーラーボックスの保冷力を見直すのもよいでしょう。保冷力のあるハードクーラーとソフトクーラーの2個使いがおすすめです。
ハードクーラー | ソフトクーラー | |
保冷力 | ◎ | ○ |
メリット | 衝撃に強い 椅子がわりに使える | 衝撃に弱い コンパクトに折りたためる |
デメリット | 重い かさばりやすい | 軽い ハードクーラーより保冷力が劣る |
ハードクーラーとは、金属製やプラスチックなど硬い素材で作られたクーラーボックスです。中に断熱材が入っているため、ソフトクーラーより保冷力が高いのが特徴です。
一方、ソフトクーラーは、柔らかい素材で作られているため、使わないときはコンパクトに折り畳めて場所を取りにくいのが良いところ。しかし、断熱材が薄いため、ハードクーラーと比べると保冷力が劣ります。
キャンプで連泊するときは、2種類のメリット・デメリットを活かして、下記のように使い分けるのがおすすめです。
- しっかりと冷やしたいメイン食材や飲み物はハードクーラーに、それ以外のものはソフトクーラーに入れる
- 1日目に使い切る食材はソフトクーラーに、2日目に使う食材はハードクーラーに入れる など
ハードクーラーには、2Lペットボトルを凍らせたものや板氷をあらかじめ用意して入れておきましょう。2日目からは、できればキャンプ場内や近くで板氷などを購入し追加するのが良いですね。
なお、アウトドアブランドのWAQでは、ソフトクーラーボックスを販売しています。保冷力が36時間持続する構造になっているので、連泊時におすすめのアイテムです。
中を仕切る間仕切り付きなので、飲み物・食材・カトラリーなども取り出しやすくできます。
普段の買い物バッグがわりとしても利用できて便利なアイテムなので、気になる方はぜひご覧ください。
ポイント2 テントはカビなどの発生に注意する
連泊で気を付けることといえば、湿気によるカビです。できるだけカビに注意し、テントは途中で一度干すのがベターといえるでしょう。ストーブなどで起こる冬場の結露にも注意です。
テントは湿気に弱く、湿った状態で長い間放置するとカビの発生の原因になります。
とくに地面と接する部分には湿気がたまりやすく、ここからカビ始めることが多々あります。
もし、連泊中に雨が降ったり湿気がひどいと感じたりした場合には、日中の時間帯にテントを一度解体し、木やロープなどにひっかけて天日干しすると安心です。数時間タープの下で過ごしている間に乾くでしょう。
干すときに、泥なども軽く洗っておくとより清潔に使用できますね。タオルや雑巾などは、念のために少し多めに持っていきましょう。
ポイント3 長期滞在の場合は、引越しやペグの打ち直しを行う
連泊が長くなる長期滞在の場合には、ペグが緩むこともあります。安全に過ごすためにも、ペグが緩んだときは打ち直すのがおすすめです。
また、フリーエリアなどキャンプ場内を移動できる場合は、場所を変えてみると、見晴らしも変わり気分転換になりますよ。
なお、ペグを打つときのコツについては、下記の記事で詳しく解説しています。
ポイント4 盗難や防犯対策をする
日中レジャースポットに足を運んだり、温泉や買い出しにテントを離れる機会も連泊キャンプでは増えてきます。
管理体制がしっかりしているキャンプ場が多いなかでも、「盗難がない」といいきれないのも事実です。
街中のように防犯カメラが設置されているわけではないので、盗まれたり被害にあったりしても泣き寝入りというケースも多いのです。
盗難や危険な念のために防犯対策はしっかりしておくのが大切です。そこで、すぐに取り入れられる防犯アイデアをいくつかご紹介していきましょう。
- テントはダイアル式の南京錠を必ずつける(できれば内側外側両方が好ましい)
- テントから離れるときや、出かけるときには道具類を出しっぱなしにせず、テントの中や車にしまっておく
- 夕方や夜などは、人が近づくと点灯するセンサーライトや防犯ブザーは常備しておく
- 出かけている間、テントの中でラジオをかけておく(周囲に迷惑にならないボリュームで)
- テントやタープなどに、熊よけベルのような鈴をつけておくのも効果的
- ソロキャンプの場合にはサンダルや簡易イスを余分に並べておく
上記のように、防犯対策のアイデアはたくさんあります。
なお、キャンプ場で盗難被害に遭わないための対策については、下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ防犯対策の参考にご覧ください。
ポイント5 連泊キャンプでは電源設備は必須
1~2日程度のキャンプであれば、小さなモバイルバッテリーがあれば十分です。
しかし何日も連泊するとなると、容量の少ないモバイルバッテリーだけだと足りなくなるので、下記のアイテムを検討しましょう。
- 大容量(100,000 mAh程度)のバッテリー
- シガーソケット接続の充電器、アダプタ
最近ではコンビニエンスストアにも、大容量なものが売られていることが多いです。しかし、少し高価にはなるのであらかじめ電気量販店やネットで準備しておくのがおすすめです。
また、電源サイトのあるキャンプ場をあらかじめ選ぶ、というのもひとつの手段です。
下記の記事では、関東エリア・関西エリアに分けて、電源サイトのあるキャンプ場を紹介しています。ぜひこちらも参考にご覧ください。
ポイント6 着替えやお風呂の準備をする
着替えは1泊キャンプと違って連泊数分必要です。体温調節できる上着も含め、必要な衣類はしっかり準備しましょう。
汚れたときのためにも、衣類は少し多めに持っていくと安心です。
キャンプでの連泊は、日数が増えれば増えるほど、荷物が増えるのが難点です。キャンプ場内に、洗濯から乾燥まで行うランドリーコーナーなどの設備があると、持っていく衣類を減らすことができるので便利です。
ランドリー施設を利用する際は、小分けされた使い切り洗剤などを持っていくのを忘れずに。
また、1日の汗を流すためのお風呂やシャワールームなどの設備も必須といえます。
お風呂やシャワールームを設置しているキャンプ場は多いものの、キャンプ場選びの段階で選ぶ際にはしっかりチェックしましょう。キャンプ場によっては、近隣に温泉があるところもあります。
連泊キャンプをさらに快適にする2つのポイント
最低限のキャンプギア・アイテムでも十分楽しめる連泊キャンプですが、何日も滞在する場合、ちょっとしたアイデアでさらにキャンプが快適に過ごせます。
ポイント1 タープや陣幕でプライベート空間を確保する
タープや陣幕は連泊キャンプに必須と言えるほど便利で快適な役割を担います。
夏はもちろんですが、冬でも日中の日差しは日焼けの元になります。
目隠しや日除けにもなるタープや陣幕は、プライベート空間も作ってくれるので、ゆったりのんびりキャンプ時間を楽しむのにもおすすめです。
タープや陣幕の設営方法やメリットについては、下記の記事で詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
ポイント2 ずっと滞在したくなる居心地のいいアイテムを揃える
持っていくアイテムによっても、居心地の良さは左右されます。自宅のリビングルームのようにくつろげるキャンプアイテムをそろえてみましょう。
ちょっとした小物類をおしゃれにしてみるだけでも、ぐっと気分が上がりますよ。
例えばティピーテントを新調してみたり、調理道具をおしゃれなものに変えてみるなど。
自分のお気に入りのものに囲まれて過ごすキャンプは、連泊もますます楽しめるでしょう。
まとめ
キャンプで連泊する際に、気をつけるべき注意点やアイデアとコツ、さらに防犯対策や快適にする工夫などたっぷり解説していきました。
レジャーを楽しんだり、自然を堪能したりと時間を気にせず過ごせるのも連泊キャンプの醍醐味です。
本記事でご紹介した、アイデアや注意点なども参考にして、ぜひ最高の連泊キャンプを楽しんでくださいね。
なお、下記の記事では、キャンプで忘れがち&あると便利なアイテムを紹介しています。こちらも併せてご覧ください。