寝袋(シュラフ)の限界使用温度・快適使用温度について

キャンプで使用する寝袋を賢く選ぶための指標として、”快適使用温度”と”限界使用温度”があります。
どちらもシュラフを使用する上で見逃してはいけない項目ですので、ご自分の好みにあったものであっても
注意して確認するようにしましょう。

・限界使用温度・快適使用温度とは何か。

寝袋を購入する際に表記をみてみると、大半のメーカーは”快適使用温度”と”限界使用温度”を表記しています。

快適使用温度:この温度域レベルまでの使用であれば、温かく快適に眠ることができる
限界使用温度:この温度行きでの使用は基本的にオススメしないが、工夫次第で使用可能である
という目安になります。

特に限界使用温度には気をつけて購入するようにしましょう!
夏であれば問題のない場合が多いですが、冬の季節に限界使用温度の領域で眠ってしまうと最悪の場合、死活問題になります。
夏用であれば5~10℃、冬用なら-5℃以下、3シーズン用なら-5℃~5℃を基準に選ぶと問題なく使えるでしょう。

・各メーカーによる計算方法の違い

各社から販売されている寝袋は、メーカーによって保温力の評価方法が違う為、表記されている使用温度が同じであっても保温力が違ってくることがあります。あくまでも目安と考えて、素材や中綿の量も確認して比較してから購入するようにしましょう。
今回はシュラフを販売している大手メーカーの表記をまとめてみましたので参考にしてください。

mont-bell
・コンフォート温度域
一般的に代謝が低く、寒さに対する耐性が低い人や男性よりも寒さを感じやすい女性の方が、リラックスした体勢を保ちながらで寒さを感じることなく睡眠ができるとされている温度です。
コンフォート温度より高い温度域では、多くの方が快適に睡眠をとることができます。

・トランジション温度域(リミット温度)
一般的に代謝が高く、寒さに対する耐性が高い人が寝袋のなかで丸まった状態で寒さを感じずに睡眠ができるとされている温度です。
トランジション温度域はコンフォート温度より低い温度域では、人により快適に睡眠できたり、できなかったりする場合がありますが、着衣を工夫することによって快適性を高めることが可能です。

・エクストリーム温度(リスク温度域)
一般的に代謝が低く、寒さに対する耐性が低い人が、寝袋のなかで丸まった状態で厳しい寒さを感じ、震えを伴いながら6時間まで持ちこたえられるとされる温度です。
リスク温度域とはリミット温度より低い温度域ではエクストリーム温度に近づくにつれ低体温症を引き起こす恐れが高まり、場合よっては死に至る可能性があるため非常に危険です。

ナンガ
・Comfort Women
一般的な成人女性が寒さを感じることなく寝ることができる温度域とされています。(一般的な女性は男性よりも寒さを感じやすいので約5℃程度高く使用温度を算出しています。)

・Limit Men
一般的な成人男性が寝袋の中で丸くなり、8時間寝られる温度域とされます(下限温度)。これより低い温度は、リスクのある温度域となります。

・Extreme
一般的な女性が寝袋の中でひざをかかえるくらい丸くなった状態で6時間までなら耐えられる温度域とされます。体は震えを起こすことで熱をつくりだそうとし、基礎代謝量が増えます。なお、この温度域で使用すると低体温症になる恐れがあり非常に危険です。

Coleman
コールマンの場合は上記2社とは少し違った表記をしているので注意が必要です。
”封筒型”と”マミー型”で温度表示の基準が違います。

封筒型:寝心地重視の「快適温度」で表示してあり、男性より寒さに敏感な“女性”が、快適に眠れる温度。
マミー型:携帯性重視の「使用可能温度」で表示してあり“男性”が体を丸めて8時間眠ることができる温度。

Colemanは他の2社に比べて簡単に表記されています。またmont-bellは2014年から後述のEN13537規格を採用しており、ナンガも採用しています。採用されてからの製品は比べるのが簡単になっていますが、採用以前の製品を購入される予定の方は気をつける必要があります。

・ヨーロピアンノーム(EN13537規格)とは

EN(ヨーロピアン・ノーム)とはEU諸国における統一規格として制定されている規格の総称で、ヨーロピアン・スタンダードとも呼ばれます。寝袋に関する温度表記についてはEN13537で算出が定義されており、快適(安全)に使用出来る気温帯を「快適温度(COMFORT)」、「下限温度(LIMIT)」、「極限温度(EXTREME)」の3種類で表示されています。これまで各メーカーが独自の方法で算出されていた使用温度を、認定された第三者機関が行う公平な検査によって、同一基準で示すことができるようになっています。EUで販売されるものは検査及び表示が義務付けられていますが、最近は日本でもこの統一規格で販売しているメーカーが増えてきています。

Comfort Limit(快適温度)
一般的な成人女性が寒さを感じることなく、リラックスした体勢で快適に睡眠できる温度域とされています。(一般的に男性に比べ女性は代謝が低く寒さを感じやすいため、高い使用温度が算出されます)

Lower Limit(下限温度)
一般的な成人男性が寝袋の入り口を閉めて中で丸くなり、寒さを感じることなく8時間睡眠できる温度域とされています。また衣服の着用や、その他の要素(スリーピングパッドなど)により快適性を高めることが可能となっています。

Extreme Limit(極限温度)
一般的に代謝が低く、寒さに対する耐性が低い成人女性が、寝袋の入り口を閉めて中で膝を抱える程丸くなった状態で6時間まで耐えられる温度域とされています。この温度域では身体は震えを起こすことで熱を作り出し、基礎代謝量を増やそうとします。極限状態での使用を想定した評価で、場合によっては低体温症の恐れもある危険な温度域となります。

EN 13537の検査方法

人口気象室で温度センサーが取付けられたマネキンに、長袖と足首までアンダーウェアを着せて寝袋に寝かせ、キャンプ用のマットレスの上に乗せます。そしてマネキンの皮膚の表面温度5箇所で放熱の度合いを測定します。計測された温度と実験室の気温を計算式にあてはめて寝袋全体の防寒値が算出されます。寝袋の保温性能は単純な中わたの量だけでなく、布地の種類や厚み・ジッパー等にも影響を受けるので、テストではこれらを総合的に判断します。

・まとめ

快適使用温度・限界使用温度についてまとめてみましたが、いかがでしたか?
ヨーロピアンノームがこれからどんどん広がっていけば、寝袋の比較がぐっと楽になってくると思いますが、現状はまだ採用していないメーカーもありますので気をつけましょう。
また、あくまでも目安になりますので、暑がりな方・寒がりな方などご自分の体質に合わせて選ぶことも大切です。

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