ワンポールテントの最大の弱点は、有効面積の狭さです。
「もう少し広く使えたら、もっと快適にキャンプが楽しめるのに」と思うキャンパーさんも少なくないのではないでしょうか。
そこでこの記事では、以下をお伝えします。
- ワンポールテントを広くするテクニック
- ワンポールテントを広くするアイテム
ソロでもグループでも、ワンポールテントでのキャンプを存分に楽しむちょっとしたコツを、ぜひ参考にしてください。
ワンポールテントを拡張するアイデア
ワンポールテントを横から見ると、三角形となる四角錐の形状をしています。
そのため、天頂部と床面の周囲に、若干のデッドスペースが生まれます。


このデメリットをおぎない、より広くワンポールテントの空間を活用して、楽しく快適なキャンプ時間を過ごすために、空間を拡張する方法を紹介します。
アイデア1 フラップを最大に活用する
ワンポールテントの空間を拡張する方法の1つ目は、「ワンポールテントのフラップを有効活用する」です。
ワンポールテントのなかには、前室代わりとなるフラップが付いているモデルも多数あります。
今回の撮影で使用したWAQのワンポールテント「Alpha T/C」には、3パターンの跳ね上げができるサイドフラップが取り付けられています。


下の画像は、サイドフラップの左右をオープンにして、タープのように張り出した状態です。


タープを張るときほどの広いリビングが得られるわけではありませんが、ソロキャンプだと、就寝スペース以外のくつろぎスペースが十分確保できます。
サイドフラップの片側をファスナーで閉じれば、片側から吹く風や視線を遮ったリビングスペースが生まれます。


これなら、混み合ったキャンプ場でも他のキャンパーの視線を遮ることができます。
また、少々の雨風であれば、余裕で焚き火を楽しむこともできるでしょう。
アイデア2 土間スタイルにする


2つ目は、フロアレスの土間スタイルにする方法です。
ワンポールテントには、セット売りか別売りかの違いはあれど、メッシュ製などのインナーテントが用意されていることが多いです。
しかし、ソロ用やデュオ用のワンポールテントの場合、インナーテントを利用するとテント内の空間は狭くなります。
そこで、インナーテントを使用せずにフロアレスの土間スタイルで使用することで、より広く室内を活用できます。


キャンプ用のコットなどを利用すれば、スペースを隅々まで利用できるので、より圧迫感のない快適なキャンプが楽しめます。
アイデア3 タープを利用する


ワンポールテントとタープを組み合わせると、より広く快適なリビングスペースを手に入れられます。
とくに、ソロ用のワンポールテントは天頂高の低さが弱点ですが、タープポールの長さを調整すれば、背の高い方でも十分に立って動けるリビングが作れます。


同系色のワンポールテントとタープをあわせることで、よりおしゃれなキャンプサイトを演出できるのも魅力です。
アウトドアブランドのWAQでは、タン・オリーブ・ブラックのヘキサタープをご用意しています。
見た目的にも美しい快適なリビングでくつろぐことができます。
この機会にぜひ公式ストアをチェックしてみてください。


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アイデア4 テントを組み合わせる
少し変わったアイデアになりますが、「ワンポールテントを2つ、もしくはワンポールテントとシェルターテントや自立式メッシュテントなどを組み合わせて利用する」のも、広く快適なキャンプサイトを生み出す方法です。
さらに、以下のように工夫することで、少々の雨でもびくともしない広いテントへと生まれ変わります。
- ワンポールテント同士のフラップを重ね合わせる
- 上からタープで覆うようにする


ワンポールテントを広くするレイアウトの工夫


ワンポールテントにオプション品を使えば、テント内の空間は拡張され、より広く快適なキャンプが楽しめます。
しかし、そうした設備がない場合でも、工夫次第でワンポールテントを広く活用することが可能です。
ここでは、ワンポールテントを少しでも広くするレイアウトの工夫について考えてみましょう。
まずはテント内部の基本レイアウトを確認
まずは、ワンポールテント内の基本的なレイアウトを確認しておきましょう。
ソロやデュオなどの、小型サイズのワンポールテントは、底面が正方形の形になっています。
就寝スペースを考えた場合、以下のようなレイアウトがもっとも効率的です。


このレイアウトであれば、サイドフラップをうまく活用することで、椅子に座るときの足元のスペースを広く取ることができ、サイドの布に頭がつくことも防げます。
工夫1 デッドスペースを有効利用する
ワンポールテントの底面にできるデッドスペースをうまく活用することで、テント内を広く使うのもひとつの方法です。


前述したように、ワンポールテントは構造上テント内部の床面周囲にぐるりとデッドスペースが生まれてしまいます。
そこで、持っていく荷物はなるべく背が低く細長いボックスなどに小分け収納して、端に置いておくことで、このデッドスペースを有効活用できます。


工夫2 センターポールを活かす
テントポールに結びつける小物入れを利用するのも、ワンポールテントのデッドスペースを有効活用するのにおすすめです。
これは一般的に「ポールポケット」と呼ばれるような製品で、各メーカーからさまざまな形のものが発売されています。
このような収納グッズを利用して、キャンプで使う小物をうまくまとめることができれば、狭い小型ワンポールテントの室内をより効率的に広く使うことができます。
工夫3 荷物を高く積む


狭いワンポールテントの室内を有効活用するもう1つのレイアウトのコツは、荷物を横に広げず、ラックなどを利用して階層的に高く積むことです。
こうしたラックを利用してタテ空間を収納に活用することで、限られたテント内のスペースを広々と使えるようになります。
ワンポールテントを劇的に広くするキャンプギア2選
ここからは、ワンポールテントの室内を劇的に広くできるアイテムを2つ紹介します。


キャンプギア1 フタマタポール
ワンポールテントは、テントの中心に1本のセンターポールがあります。
このため、「テントの真ん中にコットやテーブルなどを置きたくても置けない」というように、レイアウトに制限をかけてしまいます。


このようなワンポールテントの弱点をカバーしてくれるアイテムが、三角の形をした「フタマタポール」です。
二股に分かれたポールをセンターポール代わりに利用することで、ワンポールテントの居住性や快適性が劇的に上がります。
使うときは、このように本来センターポールを立てる場所にフタマタポールをあてがいます。


すると、真ん中に遮るものがない、広々としたテント空間が誕生します。


テント中央を使用できるので、コットも好きなように配置できます。


テント内のレイアウトも自由自在になり、より広くより快適なテント内空間を自由に楽しめます。
キャンプギア2 フロントウォール
次に紹介するのは、ワンポールテント専用のフロントウォールです。


「フロントウォール」は、ワンポールテントの前面にもう1つの壁を作り出し、空間をさらに広げるためのアイテムで、テントを閉じるときに役立ちます。
フロントウォールを実際に取り付けた全体像はこちらです。


ワンポールテント本来の室内空間は、赤い斜線で囲った部分だけです。
就寝時や冬などの寒い時期には、サイドフラップを閉めるしかなく、利用できる空間は赤い斜線の部分だけになってしまいます。


盗難や結露防止のためにテント内に荷物を入れようとすると、閉め切ったテントの限られたスペースに、荷物を詰め込む必要があります。
こうなると、テント内での居場所がコットの上だけになる、ということも珍しくありません。
しかし、このフロントウォールを利用すればテント内の空間が広がり、閉め切ったテントの中にキャンプギアを入れても広々と過ごせます。


メッシュ窓がついている場合は、通気性の確保もバッチリです。


ただし、フロントウォールはファスナーなどで完全に固定するわけではありません。
そのため、張り方によっては隙間ができる可能性があり、しっかりとテンションをかけて張らなければ、そのまま出入りができそうな隙間が開いてしまいます。


例えば、WAQの「Alpha TC専用 フロントウォール」の場合は、正面の右側に接続用トグルがありますが、左側にはついていません。とはいえ、しっかりとテンションをかけてピンと張れば、隙間を最小限に抑えられます。


ただし、風向きによっては、隙間から雨風が吹き込むことも考えられるので、十分注意してください。
ワンポールテントを広くするDIYアイデア
キャンパーさんのなかには、ご自身でDIYを楽しみながら、ユニークなアイデアでワンポールテントの室内空間を有効活用している方もいらっしゃいます。
そこで最後に、他のキャンパーさんたちが実践しているワンポールテントを広くするDIYアイデアをご紹介します。


アイデア1 センターポールにテーブルを取り付ける
まずひとつ目は、センターポールに取り付けられるテーブルのDIYです。
こちらのアイデアは、ソロ用のワンポールテントだけでなく、ファミリー用などの大型テントにもピッタリのアイデアです。
テーブルの中央に穴を開けて、センターポールを通すことによりテーブルにしてしまおうというアイデアは、狭いスペースを有効活用するには最適です。
アイデア2 ランタンポールを活用する
ポールに引っ掛けるだけで便利な荷物かけができる「ランタンホルダー」を使うのもよいアイデアです。


こうしたランタンホルダーは、100円均一などでも販売されていますので、うまく利用してみるのもおすすめです。
ワンポールテントの空間を有効活用するアイデアはまだまだありそうですので、あなたなりの工夫を考えてみてくださいね。
いろんなアイテムを使ってワンポールテントを広くしよう!
デッドスペースが生まれやすいワンポールテントを広く使うには、さまざまな工夫があります。そのなかでも、「フタマタポール」と「フロントウォール」を使う2つの方法が、一番有効といえます。
どちらも、すべてのメーカーのワンポールテントに用意されたオプションではありませんが、用意されている場合は、活用するのがおすすめです。
なお、今回の撮影に使用した「WAQ Alpha T/C」は、フタマタポールが標準で装備されています。
さらに、空間を拡張できるフロントウォールもオプションで用意されていますので、広く快適なワンポールテントキャンプを楽しみたいキャンパーさんは、ぜひチェックしてください。