アウトドアで使用する寝袋・シュラフには、高級なダウン素材を使用して保温効果が高くて、なおかつ収納が小さくて軽くなるものから、化学繊維を使用して重くてがさばる低価格なものまで色々なあります。
アウトドアショップなどでただ商品を探していると、メーカーと商品の数が多すぎてどれを選べばいいかわからない。。。となってしまいます。使用目的・ご自分の好み・自分の体にあったものを選び、快適な寝心地を実現させましょう!
・用途や使用温度で選ぶ
利用シーンを明確に
寝袋だけに限らずアウトドアギアを購入する際は、自分が寝袋を使用するのはどういう場面での利用を想定しているのかを明確にしましょう。それが明確にイメージ出来ていないと、結局もう一度買い直して余計な出費をしてしまったり、適切な寝袋を選ばないと寒さで夜中に目が覚めてしまい、せっかくの楽しいアウトドアが楽しくなくなってしまうかもしれません。
限界可能温度をに気をつける
寝袋の表記をよく見てみると、限界可能温度という表記をよく目にします。名前通りの意味合いなんですが、この表記にはよく注意して検討しましょう。限界可能温度とは、これ以下の温度の環境だとこの寝袋では危険、という温度です。例えば0℃の場所で睡眠をとる場合、限界可能温度が0℃の寝袋で寝てしまうと確実に寒さで十分な睡眠が取れません。また、限界可能温度などの算出方法は、販売しているメーカーによって異なりますが、基本的には外で活動する服装から一枚脱いだくらいの格好を想定して算出されています。夏場のキャンプなどですと寒くて睡眠を取れないということはないでしょうが、冬場や夜冷え込む場所でのキャンプでしたら限界可能温度+5度以上あると快適に過ごせる温度だとお考えください。
・適応シーズンに注意して選ぶ
寝袋にはさまざまな形状、中綿素材の違いなどがありますので、キャンプをどのシーズンにする予定なのかを明確にすると迷わずに選びやすくなってきます。使用目的を明確にすることは簡単なのですが、使用する時期を明確にするのは意外と悩ましくなってきます。夏限定でしか使用しないのか、GWや秋ごろの少し寒くなっている時期にも使うのかなどは、キャンプ未経験でこれから始めようとしている方には判断が難しいところです。
寝袋は大きく分けて
・夏用
・3シーズン用
・冬などの厳冬期用
の3つに分けることができます。
保温性については中綿の重量も関係し、シーズンごとの違いは主に中綿の量になります。中綿が少なければ軽くなりますが、少ない分だけ薄くなるため保温性が下がります。中綿が多ければ保温性が高くなりますが、その分重くなる、ということになります。
ご自分の使用状況をいろいろと想定し、使い勝手のいいバランスの寝袋をを考えてみましょう。
一般的に日本国内のキャンプ場を中心にキャンプを楽しもうとお考えの場合は3シーズン対応の寝袋を選べば必要十分な保温性が備わっており十分かと思います。
秋頃やGWの時期であっても3シーズン用の寝袋に防寒対策をしっかりとしておけば、十分対応できるケースが多いと思います。
ただ、夏でも北海道や標高の高い山などでキャンプをお考えの方は、昼と夜の気温差が大きい場合もありますので注意が必要です。
・価格で選ぶ。
・低価格のものの特徴
寝袋の保温力は、基本的に中綿の量により変化しますが、低価格なものは非常に薄いものが多く、化学繊維の素材が使われているものがほとんどです。収納サイズをコンパクトにすることをあまり考えておらず、全体的につくりが大きくなっています。ですが日本国内での一般的なキャンプいを楽しもうというのであれば気温が高い夏だとしても必要十分でしょう。
・高価格なものの特徴
低価格なものと保温力があまり変わらないけれど、高価な値段の寝袋は、低価格のものよりも軽量化されてたり、ダウンなどの天然素材ががつかわれています。高価な寝袋は、保温力を落とさず、過酷な環境に耐えられるような耐久性を持ちながらいかに軽量に登山などに使用できるほどコンパクトに作れるかを考えられています。例えば、使われている生地が低価格のものよりも非常に薄く軽い素材が使われていたり、中の素材が最高級品のダウンだったりします。バックパッカーや自転車旅行など、多くの荷物を人力で持ち運ぶ必要があるために軽く、コンパクトにしたい、バイクツーリングのように積載できる量が限られている場合で使うことを想定しているかたんどは必然的にこちらを選ぶ必要があります。
・使用されている素材で選ぶ。
寝袋の温かさを決める上で重要なのが、中綿の素材です。中綿素材は大きく分けて化学繊維とダウン(羽毛)の2つに分類できます。
・化学繊維の特徴
化学繊維にも様々な素材があり、いろいろな特徴があるのですが、一般的には以下の特徴があります。
メリット
・普通の洗剤で洗濯出来る
・比較的値段が安いものが多い
・水に強い
・袋に収納した状態で保管可能
デメリット
・ダウンと比べると保温力に劣る
・コンパクトにしづらく、持ち運びが大変、また重量も重いものが多い
保温力がダウンに比べると低いので、同じ保温能力の寝袋の場合、化繊の寝袋の方が重く、大きくなってしまいます。
・ダウンの特徴
高級で手入れが面倒なダウンですが、とても暖かく、本格的な寝袋はダウンのものが多いです。
メリット
軽く、温かい
寝た時の感触が良い。
デメリット
洗濯には市販の洗剤ではなく専用の洗剤が必要
水に弱い(濡れるとカビの原因になる)
化学繊維に比べて価格が高い
保管する際はある程度膨らます必要あり
こうみるとダウンはデメリットが多く感じますが、逆に言うと、軽く、コンパクトで温かいということはそれだけの価値があるとも言えます。
・まとめ
寝袋を1つとって見てもこれだけの特徴がありますので、使用される環境をよく想定し、ご自分の用途に合わせたシュラフを使ってキャンプでの快適な睡眠を取りましょう!