雨除けや日除けの役割を果たし、快適なリビングルームを作り出してくれるタープ。広げるのはかんたんでも、撤収時にきれいにたたむのは案外難しいもの。
「収納ケースに元どおりのように入らない」
「収納袋にきれいに入れたい」
このような悩みを解決するために、1人でもかんたんにできるタープのたたみ方を3パターンご紹介します。
タープをうまくたたむためのコツやポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
うまく収納できると次のキャンプも楽になる!
キャンプで使ったあとのタープをきれいにたたんで収納しておけば、次回のキャンプでも慌てずスムーズに設営ができます。
上手なタープのたたみ方を覚えておくことは、キャンプでの撤収をスムーズにするだけでなく、次回以降のキャンプを楽にするためにも必須です!
1人でもできる!タープのたたみ方3パターン|画像付きで解説
1人でもかんたんにできるタープのたたみ方を画像付きで3パターンご紹介します。
なお、今回の実演ではWAQの【ヘキサタープMサイズ】を使用していますが、他のタープでも大きな変わりはありません。
1.元通りにたたむ方法
まずは商品到着時にたたんであったそのままに、元のとおり(筆者の記憶の限り)にたたんでみようと思います。
初張りの撤収時に、幕体についた折り目どおりに折りたたむイメージですね。
元々はその折り方で収納ケースに入っていたため、一見もっとも効率的なたたみ方に思えますが、実はそうでもないようです。
風が吹いている野外でたたむ場合には、このやり方できれいにたたむのは意外と難しく、うまく収納ケースに収まることが少ないように感じますが、一応は基本の形となりますので、まずはこのたたみ方を試してみましょう。
こちらに掲載している画像は【WAQヘキサタープMサイズ】のたたみ方です。他のタープであれば「最初についていた折り目に添ってたたむ」と考えてください。
すべてのペグとポールをはずし、幕体の裏表を返して表側(ロゴの印刷された面)を下にして地面に広げます。
センターライン(縫い目がある部分)に添って半分に折ります。
このとき、風上に幕体の合わせ目が向かないようにしたほうが、より風の影響を受けずにたたみやすくなります。
さらにタテに半分、細長くなるように折ります。
次に、長辺を半分に折り込みます。
表面についた芝や砂どを落としつつ、できるかぎり中に空気が入らないように幕体を軽く押さえておきましょう。
長方形になった幕体を3つに折りこむため、合わせ目側の1/3を内側に折り込みます。
空気を抜きながら残りの半分をきれいに折り、収納ケースの幅に合わせたサイズまで折り込めばOKです。
端の合わせ目とは反対側からポールを芯にしてタープを巻き込み、ケースに入るサイズにまとめます。
最後はバンド(ヒモ)で幕体が開かないように止め、収納ケースにしまいます。
ガイロープやペグを専用のケースにまとめ、空いたスペースにしまって収納ケースのファスナー、アタッチメントをしっかりと閉めれば撤収完了です!
元の折り目に沿ってたたむ方法は、自宅で改めてたたむときや、風のない開けた場所で片付けるときにおすすめです。
「元どおりに戻せばいいだけだからかんたん!」と思いきや、一度広げたタープを工場から出荷された状態に戻すのは意外と難しいもの。とくに複雑な形状をした変形タープの場合は、元通りにたたむのが困難なこともあります。
元通りにたためない場合は、このあとに紹介する「四隅からたたむ」「巻き込み折り」2パターンを試してみてください。
2.四隅からたたむ方法
次は1枚の大きな布であるタープを、四隅から折りたたんでいく方法です。
ヘキサタープをはじめ、ムササビタープやスクリーンタープのような変形タープでも比較的たたみやすいのが特徴です。
まずは幕体を地面に広げます。
最初は両端がまっすぐになるような部分まで、左右を折りこみます。
変形タープの場合でも、グロメットがすべて内側に入るように折りこめばOKです。
続いてメインポールを設置するグロメット部分も内側に折りこみ、全体が長方形になるように四角く整えます。
長方形の短辺を2つに折り、細長い長方形を作ります。
今度は長辺を2つに折りこみ、収納袋に入る大きさまで小さくしていきます。
収納袋に入る大きさにできたら、合わせ目側から空気を抜きながら巻き込みます。
最後はバンドで止めて収納袋にいれます。
変形タープの場合でも、この方法であればさほど苦労せずたたむことができるでしょう。
3.巻き込み折りでたたむ方法
こちらの巻き込み折りでたたむ方法は、大きめのタープを収納するときにおすすめです。
まずはこれまでのたたみ方と同様、幕体を平らな地面に広げます。
メインポールを立てる両端のグロメットを結ぶ対角線を中心として、幕体を2つに折りたたみます。
変形タープの場合でも、もっとも中心となるセンターラインを目処に折ればいいでしょう。
メインポール側のグロメットが内側に入るように、タープ両端をそれぞれ折りこみます。
このとき、折りこんだラインがまっすぐになるよう、また、両サイドのラインが平行となるように注意してください。
次に、不揃いとなった側の両端を内側に折りこみ、全体が長方形になるようにたたみます。
さらに細長くなるよう2つに折りこみます。
細長い長方形ができあがれば、あとは適当な大きさになるまでたたみます。
ちょうどいい大きさまでたためたら、次はポールを芯としてくるくると丸めていきます。
中に空気が入りやすいため、ポールとヒザをうまく使って、空気を押し出すようにすると丸めやすいです。
最後はバンドでまとめて収納ケースにしまえば撤収完了です!
この方法であればどんなに大きな変形タープであっても、さほど苦労せずにうまくたたむことができるでしょう。
タープをうまくたたむコツ
タープのサイズや形状によってたたみやすいたたみ方はさまざま。しかし、どのたたみ方にも共通のコツがあります。
タープをうまくたたむためのコツは、次のとおりです。
それでは各コツについて詳しく解説します!
1.元のたたみ方にこだわらない
はじめてタープを使ったあとは、幕体にきれいに折り目がついているもの。元どおりにたたみたくなりますが、うまくたためないことも多いでしょう。
元のようにうまくたためないときは、タープの折り目を無視してOKです。幕体が四角の形になるように前後左右を折りたたむことを意識すると、シワが出ずきれいにたためます。
2.表と裏どちらが上にくるか確認する
先に紹介した「2.四隅からたたむ」と「3.巻き込み折り」のたたみ方では、タープの表面と裏面のどちらを上にして広げるかについて言及していません。これは、筆者がタープの表裏のどちらを上側にしても構わないと考えているためです。
実際に筆者がタープをたたむときは、次回設営するときの作業をスムーズにするために、表面を上にしてたたむようにしています。
しかし、表面と裏面を意識せずにたたむと、タープを張ったときに人に面する内側に、ほこりや土がついてしまう可能性があります。タープの内側に汚れがつくのが気になる方は、裏面が上になるようにたたむのがおすすめです。
3.空気を抜きながらたたむ
タープは1枚の大きな布。折りたたむ度に中に空気が溜まって膨らんでしまうため、収納ケースに入れるときに苦労するといったケースは珍しくありません。
そのため、タープをたたむときは、折りたたむ一工程ごとに中の空気を抜くのがポイントです。
また、最後の巻き込む工程では、
- 合わせ目側から巻く
- 膝やポールを使って中の空気を押し出す
などを意識すると、うまく空気が抜けますよ。
4.「タテヨコ、タテヨコ……」と連続してたたまない
長方形を小さくたたむ場合「タテヨコ、タテヨコ」と交互に折りたたむほうが、効率的に感じるかもしれません。しかし、タテヨコと交互に繰り返すようにたたむと、合わせ目がずれやすくなり、うまくたためないことも……。
タープのような大きな布をきれいにたたむためには、長方形に整える→タテに細長く折りこんでたたんでいく、とするのがポイントです!
5.ポールをうまく使う
収納ケースにうまくしまうためには、ポールの扱いが重要。芯としてタープ本体を巻き込むのか、幕体とは別に収納ケースに収めるのか。
何度か繰り返してみて、ご自身のタープのたたみ方としてどちらがうまくいくかを試してみてください。
6.ケースに入りきらなくても慌てない
あわてて撤収をして収納ケースに収め、さぁ終わりだと思ったときにファスナーが閉まらない!
そのようなときは、再度広げてていねいにたたみ直すのに越したことはありません。しかし「やり直しの作業が面倒」「時間がない」ときなどは、先に留め具で固定してからファスナーを閉めてケースに収めるといった、応急手段で対処しましょう。
7.ガイロープの扱い
この記事で紹介したタープのたたみ方実演画像では、すべてガイロープを付けたままたたんでいます。
ガイロープをはずしてからたたむべきか、もしくは付けたままでも構わないかという問題は、人によって賛否両論があるでしょう。
筆者の個人的な意見としては、ていねいにガイロープをまとめた上で、付けたままたたんだほうが次回の設置時にも楽だと考えています。しかし、乱雑にしまうとかえってロープがからまって広げるときに面倒になります。
また、ガイロープに取り付けられた自在金具で幕体を傷つけるリスクも無いとはいえません。ガイロープをつけたままたたむか、はずしてたたむかは、自己責任で選択してください。
まとめ
タープの上手なたたみ方について、3つのたたみ方をご紹介しました。
タープの特徴ごとに向いているたたみ方は次の通りです。
- 元のとおりにたたむ:オールラウンドだが変形タイプは難しい
- 四隅からたたむ:変形タープでもかんたん
- 巻き込み折り:大きめのタープには特に向いている
元どおりにたたみづらい変形タープの場合でも、まずは「長方形を作る」ということを意識すれば、きれいにたためるはずです。お持ちのタープに合ったたたみ方を選び、各たたみ方のコツを踏まえて、次回のキャンプも楽になるためのスマートな撤収を実現させてください。
下の記事では、1人でもかんたんにタープを張れる設営方法を、画像付きで解説しています!張り方のアレンジも5パータンご紹介しているので、ぜひこちらもご覧ください。