山や川など大自然の近くになるキャンプ場だと、突然雨が降り出すことも珍しくありません。梅雨時期や季節の変わり目なども、天候は変わりやすいもの。
キャンプ当日に雨が降りそうと憂鬱になっていませんか?雨対策をしっかりしておけば、雨の中のキャンプも楽しめるはず。
そこで今回は、以下を詳しく解説します。
- 雨が降る中でのテント設営&撤収のコツ
- 雨で濡れてしまったテントのメンテナンス方法
準備と対策をしっかりすることで、雨でも慌てない快適なキャンプができますよ。
なおアウトドアブランドのWAQでは、水に強いTC素材を使ったワンポールテントや耐水圧2000mmのドームテント、雨の中でのテント設営に役立つタープも販売しています。
ソロ・ソロ〜デュオ・ファミリーキャンプと、幅広いスタイルに合わせてお使いいただけます。
ご興味のある方は、ぜひこの機会にWAQ公式ストアをご覧ください。
雨キャンプのテント設営は4つのポイントを押さえて
雨の中テントを設営する時のポイントは次の4つです。
- テント下にブルーシートやグランドシートを敷く
- タープを設置して雨よけスペースを作る
- 長めのペグを使用する
- 水はけのいい場所に設営する
それでは詳しく解説していきます!
1.テント下にブルーシートやグランドシートを敷く
テント設営時は、テント下に必ずブルーシートやグランドシートを敷くのがポイント。テントの中に雨水や泥水の侵入や、テントの底面が直接地面に触れ汚れてしまうのを防ぎます。
ブルーシートやグランドシートは、テントの直径よりも5〜10cmほど小さめのサイズか専用のものを選ぶようにしましょう。
グランドシートについては下の記事でわかりやすく解説しているので、参考にしてください。
2.タープを設置し雨よけスペースを作る
先にタープを設営しておくと、雨よけの屋根代わりとなってとても便利。ターnプ下にテーブルや椅子を置いて休憩したり、かんたんな料理などをして楽しんだり。その後のテント設営作業などもスムーズに進められます。
また、タープの下にテントを設営すると、テントが濡れるのも防げます。雨漏りの心配や片付けもしやすいため、タープとテントの組み合わせはおすすめです。
このときは、タープ上部に雨水がたまらないように、一箇所だけロープを引っ張り、傾斜をつけるのがポイントです。傾斜をつけて、雨水が流れるように工夫しましょう。
下の記事では、タープ下にテントを張る方法を写真付きで解説しています。ヘキサタープとワンポールテントを使って実演にて解説しているので参考にしてください。
3.長めのペグを使用する
雨が降ると地面が水を含んで柔らかくなるため、ペグが抜けやすくなることも……。ペグ抜けを防ぐため、雨の日は30cmほどの長いペグがあると重宝します。
長めのペグがない場合は、ペグに大きい石を置くなどして、抜けないように工夫するといいですよ。
4.水はけのいい場所で設営する
雨が降りそうな日やすでに雨が降っているときは、なるべく土ではなく、水はけのいい砂利や芝生などに設営するのがおすすめ。
また、以下のような場所を避けて、なるべく高台を選ぶのもポイントです。
- 窪んでいるエリア
- 雨水が流れるライン
- 低地
どのような場所に設営するかによって、快適に過ごせるかは変わります。設営場所はしっかりと見極めましょう。
雨キャンプ 川の近くは要注意
渓流沿いのキャンプ場など、川がすぐ近くにある場合は、雨による河川の増水に注意してください。下流では雨が降っていない、または小雨だとしても、上流では大雨が降り、川の水位が突然上がる可能性もあります。
とくに、中洲でキャンプをするのは絶対に避けてください。増水した川を渡ろうとするのもNGです。
管理人が駐在しているキャンプ場の場合は、必ずスタッフの指示を守るようにしましょう。
当日に雨が降りそうな場合は、雨雲の動きや降水量などのお天気情報を随時チェックすることも忘れずに。
また、水位の急激な上昇や濁流が目視で確認できるなど、危険を察知したらいつでも避難できるようにしておきましょう。
雨キャンプのテント撤収方法
雨キャンプでの撤収は、通常よりも気をつけて行う必要があります。
- テントをタープの下に移動させる
- 濡らしたくないギアは先に片付けておく
- 車を横付けしておく
- タープは最後に片付ける
以上、4つのポイントを解説します。
1.テントをタープの下に移動させる
雨キャンプでのテントは、水分が付着しており、全体的にじっとりと濡れている状態です。ひとまずタープの下に移動させ、濡れていないインナーテントなどから片付けていきましょう。タープ下だと雨に打たれることなくスムーズに作業できますよ。
2.濡らしたくないギアは先に片付けておく
多くのキャンプギアは、多少の雨にあたっても平気なものが多いですが、大雨や長時間の雨で傷んでしまうものもあります。カビやサビが発生したら困るものは、優先的にしっかり水気を拭き取ってから先に片付けておきましょう。
3.車を横付けしておく
オートキャンプ場で、サイト内に車の乗り入れができる場合は、テントを撤収するすぐそばまで車を横付けしておきましょう。荷物を車に運ぶときも、ギアが雨に濡れるのも防げて、家に帰ってからの後片付けも楽になります。
4.タープは最後に片付ける
タープは大きな屋根の代わりになってくれる強い味方。撤収の際は、一番最後に片付けるのがポイントです。キャンプ道具やギア類などをすべてタープ下に集めておいて、最後に車に乗せると撤収作業も楽にできます。
雨キャンプ後のテント&タープのメンテナンス方法
雨の中テントを設営すると、雨水や泥・濡れた落ち葉などの汚れがつきやすいもの。大切なテントを長持ちさせるためにも、雨キャンプ後はメンテナンスが重要です。
持ち帰ったテント・タープは、汚れをすぐに落とす!
テントやタープなどは、雨に濡れたまま長時間放置すると、カビ・悪臭・耐水加工の機能低下の原因になります。持ち帰ったらすぐに、しっかりと汚れを落とすことを心がけるようにしてください。
薄めた中性洗剤を含ませたタオルや布で拭きながら、汚れを落としていきましょう。拭いても落ちないガンコな汚れは、軽く水洗いをして落としてみてください。
完全に乾燥させてから収納袋に入れる
濡れたテントやタープは、必ず乾燥させてから収納するのが重要です。水分が残った状態だと、先述したようにカビや悪臭が発生し、劣化の原因になります。
物干し竿やガレージなどで、風が通りやすくなるようテント全体を大きく広げて干すようにしましょう。ベランダなど干せるスペースが狭い場合は、室内干しや、浴室乾燥機を活用するのもおすすめです。
下の記事では、マンションやアパート住まいで庭などの十分なスペースがない場合、濡れたテントをどのように干したらいいのか?などのテクニックをご紹介しています。こちらもあわせて、ぜひご覧ください。
雨キャンプで事前にチェックするポイント4つ
雨キャンプでは、想定外のトラブルが起こる可能性もあります。そのため、キャンプに出発する前には、事前準備とチェックが何よりも重要!
チェックしておきたいポイントは次の4つです。
- テントの耐水圧はチェックしておく
- テントの内側にあるシームテープもチェックする
- 撥水スプレーをふっておく
- 料理はかんたんに済ませるのもあり
それでは、それぞれについて解説していきます。
1.テントの耐水圧はチェックしておく
雨キャンプではテントの「耐水圧」を必ずチェックしておきましょう。テントの耐水圧とは、テント生地に水が染み込もうとするときに染み込む力を抑える性能のことをいいます。この耐水圧が低いと、水漏れや雨漏りの原因となります。
通常、傘の耐水圧は200〜300mmほど。長時間使用するテントの場合は、傘くらいの耐水圧だと浸水の可能性もあります。
雨が降る中テントを設営する場合は、1,000mm以上が適切とされています。
ただし、耐水圧が高いほどいいというわけではありません。耐水性が高すぎると通気性が悪くなったり、結露が発生しやすかったりというデメリットもあります。気温や季節、機能などを見てバランス良く選びましょう。
2.テントの内側にあるシームテープもチェック
雨や風の侵入を防ぐために、テント内側の縫い目部分に貼られているシームテープ。年数を重ねるごとに、徐々に劣化してきます。
ボロボロのまま放置していると、縫い目から水が染み込み、雨漏りの原因となる可能性も。茶褐色や白色に変色していたり、浮いてきたりした場合は、貼り換えどきのサインです。
シームテープを貼り換える方法は「修理業者に頼む」「自分で貼り替える」の2択になります。シームテープ自体はアウトドアショップやネットで安く購入できるため、コストを抑えたい方は自分で張り替えを検討するのもいいでしょう。
3.撥水スプレーをふっておく
テントに撥水スプレーをふっておくと、撥水効果がより高まり雨水の侵入も防げます。キャンプ当日、雨が降ると事前にわかっている場合は、必ず撥水スプレーをふっておきましょう。
テントを購入してから何年も経っている場合は、撥水効果が落ちている可能性もあります。前もって防水処理しておくと安心できますよ。
撥水剤には、塗るタイプ・スプレータイプなど、さまざまな種類があります。ホームセンターやアウトドアショップ、ネットなどでかんたんに入手できるため、気になる方はチェックしてみてください。
中でもスプレータイプは手軽に使えるため、事前準備にまとまった時間が取れないときにもおすすめです。
4.料理はかんたんに済ませるのもあり
雨キャンプで気をつけたいのが、テント内での調理。「外だと濡れてしまうから」といって、テント内のような密閉された空間でのガスコンロ・バーナーの使用は、一酸化炭素中毒の恐れがあり危険です。
タープ下でも大雨の場合は風向きによっては調理が難しいこともあります。さらに、雨天時には炊事場への行き来も大変なもの。
雨キャンプでは、無理に自分たちで料理を作る必要はありません。「できるだけ手間のかからない食事」を楽しむのも雨キャンプの醍醐味の1つ。キャンプ場周辺の美味しいお店に行ったり、お弁当やお惣菜を買ったりしてゆっくり過ごすのもおすすめですよ。
雨キャンプの必需品や便利アイテム
雨天時のキャンプでの必需品や便利なアイテムをご紹介します。
レインウェア・長靴
雨キャンプでは、レインウェアと長靴は必須アイテム。とくに、テントの設営&撤収作業は両手を使います。雨の中、テキパキと作業するためにも、レインウェアと長靴を着用する必要があります。
レインウェアは上下に別れたセパレートタイプが動きやすくておすすめ。また耐水圧が高めで通気性もあるものがベストです。
速乾性タオル・大きめゴミ袋・ブルーシート
濡れてもすぐ乾く速乾性タオルは、あらゆるものを拭くのにとても便利。少し多めに持って行っても困らない必需品です。また大きめのゴミ袋は、濡れて汚れたテントなどを持ち帰るときに大活躍します。
ブルーシートは、車内が汚れないように荷室に敷いたり、荷物が濡れるのを防ぐためのカバーとして使ったりできます。1枚だけではなく、2〜3枚多めにもっていくと何かと重宝しますよ。
すのこ
足元が濡れる雨キャンプでは、泥汚れがつきやすいため、そのまま上がるとテントの床が汚れることも。
テントの出入り口にすのこを設置して、足を置ける場所を作っておくと、雨の日でも靴の脱ぎ履きがしやすくなります。
汚れに強いアルミ製のすのこも販売されているので、チェックしてみてください。
【雨でもOK】WAQの人気アイテム〜ヘキサタープ&ティピーテントを紹介〜
アウトドアブランドのWAQで販売している、雨の中でも使えるTC素材を使った「ヘキサタープ」と「ファミリーテント」をご紹介します。
TC素材のテントやタープを1つ持っておくと、雨キャンプだけでなく、年間を通して大活躍します。
- TC素材とは?
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ポリエステルとコットンを混紡させた素材のこと。水分を含むとコットンが膨張するため、雨水が落ちるのを防いでくれるという優れた機能があります。通気性・遮光性・吸水性に優れているため、テントの生地として人気の高い素材です。
ただし、TC素材のテントやタープは、ナイロン製のテント違い生地が水分を含み膨張することで雨水が落ちるのを防ぐのが前提で、雨天での使用をそこまで想定していません。
WAQのテントは、生地の表面に撥水剤を加工しているため、相応の防水機能を備えていますが、雨の中使用する際は、事前に撥水スプレーを振るなど雨対策をしておくことをおすすめします。
WAQ HEXATARP TC M/L(ヘキサタープ)
設営がかんたんでシンプルで使いやすく、多彩なアレンジができる人気の「WAQ HEXATARP TC」。急な雨でも雨漏りしにくいため、空模様が怪しいときでも安心。
強風でも倒壊しにくい強度のあるポールやペグが特徴です。
設営に必要な部品が揃っているオールインワンタイプのため、キャンプ初心者の方におすすめ。
大きさは、Mサイズ(1〜2人用)とLサイズ(4〜6人用)の2サイズ展開。ソロキャンプだけでなくファミリーキャンプにも使いやすいタープです。
WAQ Alpha TC/FT(ファミリータイプ ティピーテント)
ゆったり快適な4〜5人用の大型テント「WAQ Alpha TC/FT」。火の粉があたっても燃えにくいため、焚き火や料理も気兼ねなく楽しめます。
インナーテント内は大人4人が横になってもゆったり過ごせる広さ。
下向きのベンチレーターが4箇所にあり、雨の日でも通気性をしっかり確保できるため、新鮮な空気を取り入れられます。
シンプルな作りのため設営方法もかんたん。付属の設営ガイドを広げ、ポールを通し立ち上げればOK。テントの設営に慣れていない方でも、すんなり設営できます。
2人用はもちろん、ファミリーやグループでのキャンプに使うためのテントを探している方はぜひチェックしてみてください。
なお、以下の記事では、こちらで紹介したヘキサタープ(Lサイズ)とワンポールテント(1人用サイズ)を使って、雨の日に便利な「過保護張り」を解説しています。
「雨の日でも快適なキャンプがしたい」「大切なテントが雨で濡れるのをなるべく防ぎたい」と思う方は、ぜひこちらの記事もご覧ください!
まとめ
今回は雨キャンプの対策とコツ、そして必需品のアイテムやテントの設営方法などを詳しく解説していきました。急な雨が降ったとき、また雨の中でのキャンプをする際には事前の準備と対策が何よりも大切です。コツを事前に知っておくことによって、雨キャンプがより快適に楽しめるでしょう。
今回の記事を参考に、ゆったりとした雨キャンプをしてみるのはいかがでしょうか?
雨キャンプ後にしっかりお手入れしたものの、テントのニオイや汚れがどうしても気になる場合は、テントを丸ごと洗ってキレイにしてみましょう。テントの洗い方については、こちらで詳しくご紹介しています。