キャンプでもっとも重要な睡眠の質を確保するために、キャンプ用のベッドである『コット』を使うキャンパーも増えています。
けれども「本当にキャンプにコットが必要なのかな?」と、悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
結論からいえば、コットが必要かどうかは、キャンプスタイル・人数・季節などによって変わります。
そこで今回は、次について解説します。
コットに興味はあるけど、本当に必要かどうか悩んでいる方は、どうぞ最後までお付き合いください。
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キャンプコットは誰にでも必要?
キャンプコットの必要性は、シチュエーションやキャンプスタイルで決まります。
先にも述べたように、コットは誰にでも必要なキャンプ道具ではありません。
キャンプコットの必要性を考える際に大事なのは、その使い方を考えることです。車載量との兼ね合わせやキャンプをする季節、ソロかグループなどのキャンプに参加する人数なども、重要なポイントとなります。
キャンプコットがおすすめなキャンパーの特徴
キャンプコットをおすすめするキャンパーの特徴は、次のとおりです。
- 快適な睡眠を重視したい人
- 春夏より秋冬のキャンプが多い人
- ソロキャンプやデュオキャンプをする人
- インナーテントやグランドシートを使わない人
快適な睡眠を重視したい人
コットは、木の根っこや大きな石がある地面など、どんな荒れ地でも均一な寝床を確保してくれます。とくに腰痛持ちの人にはおすすめです。
春夏より秋冬のキャンプが多い人
冷たい地面からの影響を受けにくいというのは、底冷えする冬場のキャンプにおいては重要視したいポイントです。
ソロ、またはデュオキャンパー
1人で行くソロキャンプや、2人きりを楽しむデュオキャンプでは、1つか2つのコットであれば、さほどスペースを圧迫することもなく、コットのメリットのみを享受することができるでしょう。
インナーテント、グランドシートを使用しない人
設営の手間や荷物を減らすためにアウターテントのみでキャンプをする場合も、地べたに直接横にならずに済むコットは非常に便利です。
キャンプコットをおすすめしないキャンパーの特徴
次に、キャンプコットをおすすめしないキャンパーの特徴はこちらです。
- 荷物を制限する必要がある人
- 寝相が良くない人
- 多人数のグループキャンパー
- 小さい子供がいるファミリーキャンパー
荷物を制限する必要がある人
徒歩やツーリングキャンプ、あるいは車の積載量が少ないなどの場合は、あえてコットを利用しない方が得策です。
寝相が良くない人
基本的にコットには寝返りをうつスペースがないため、極度に寝相がよくない人にはあまりおすすめできません。
多人数のグループキャンパー
テント内スペースや車載スペースを考え合わせると、3つ以上のコットを持っていくのはあまり現実的ではありません。
小さい子どもがいるファミリーキャンパー
パーソナルスペースのみが確保されたコットは、まだ添い寝が必要な小さな子どもがいるファミリーにはおすすめできません。
小さい子どもがいる場合は、家族全員が川の字になって横になれる、ダブルサイズのキャンプマットやシュラフの使用がおすすめです。
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コットのデメリットは?
気温や気候、地面のコンディションに左右されやすいアウトドアでも快適な睡眠環境を整えることは、キャンプを楽しむためだけでなく、安全性の面でも重要なポイントです。
キャンプでの寝心地を上げてくれるコットには、デメリットもあります。
コットのデメリットは次のとおりです。
各デメリットについて、詳しく解説します。
コットのデメリット1:荷物が増える
コット最大のデメリットといえば、キャンプにおける荷物が増えてしまうことです。
販売されているコットの中には、かなりコンパクトに収納できるモデルもあります。しかし、それでもバックパックキャンプで持ち歩くには少し厳しいと言えます。
また、地面から距離が取れるコットといえども、地面から伝わる熱や冷気を完全に遮断できるわけではありません。
そのため、底冷えが厳しい冬場のキャンプでは、断熱性のあるキャンプマットの併用も必要です。
キャンプマットを用意するとなれば、その分持ち運びする荷物も増えてしまいます。
コットにキャンプマットが必要な理由については、下の記事で詳しくお伝えしています。ぜひこちらもあわせてご覧ください。
>>コットにマットは必要?夏は?組み合わせるべき理由・メリット&デメリット
コットのデメリット2:スペース確保&人数分そろえる必要がある
基本的にコットは1人1台を必要とするパーソナルベッドです。
たとえコンパクトに折り畳めるコットでも、ファミリーなど複数人のキャンプでは、車載スペースを気にする必要もあるでしょう。
またテント内で使用するときも、人数分のコットを並べられる広さを確保しなければいけません。
コットのデメリット3:設営に力がいる場合もある
近年は、かんたんに設営できるコットが増えているといっても、余計な手間が増えてしまうことは間違いありません。
製品によっては女性や子どもでは設営するのが難しいような、力を必要とするモノもあります。
女性や子どもがコットを設営する予定がある場合は、注意しておきたいポイントです。
コットのメリットは?
コットのメリットは次のとおりです。
それでは、各メリットについて解説します。
コットのメリット1:地面の影響を受けにくい
コットはベッド面が直接地面に触れませんので、地面の凹凸や地面から伝わる熱・冷気の影響を受けにくいという最大のメリットがあります。
冷え切った冬の固い地面や、砂利だらけの河原など、地面のコンディションがどのような状態でも、ピンとテンションのかかった布地が寝床となります。
また、ムカデやアリなどの地面を這う虫が寝床まで這い上がりにくいのも嬉しいポイントでしょう。
コットのメリット2:1人でゆっくり眠れる
コットがあれば、就寝時のパーソナルスペースを確保できます。
グループキャンプの場合でも、寝相の悪い人の影響を受けず、ストレスなく眠ることができます。
コットのメリット3:荷物おきとして使える
日中はコットをテント外に出しておくことにより、ちょっとした昼寝用ベッドや荷物置き、またはベンチとしても利用することが可能です。
それに加えて地面からの高さがあるハイコットであれば、テント内でもコット下部分を収納スペースとして利用できます。テント内の荷物整理に一役買ってくれるでしょう。
キャンプコットの選び方
キャンプコットは使い方さえ間違えなければ、これほど快適で便利なキャンプ道具はありません。
そこでここでは、キャンプコットの選び方について解説します。
コットのタイプ・高さ
キャンプ用のコットには、高さによって「ハイコット」と「ローコット」の2種類があります。
地面から寝床までの高さが35~40cm程度なのがハイコットです。
地面からの高さがある分、冷気の影響を受けにくく虫も寄り付きにくいのが最大のメリットですが、反面大きくてかさばるのが難点で、使用時も天井高が低いテントではかなりの圧迫感を覚えてしまうでしょう。
それに対して、地面からの高さが20~30cm程度なのがローコットです。
重心が低く安定しているので、小さな子どもでも安心して使用できます。
また、テント内での圧迫感も少なく、軽量かつコンパクトです。その反面、地面から伝わる暑さや冷えなどの影響を受けやすいデメリットは否めません。
最近は延長用の脚が取り外しでき、ハイコットとローコットを状況次第で使い分けられる、ハイブリッドスタイルのコットも数多く販売されています。
テントとのバランス
通常のコットは幅が60~70cm程度ですが、より寝心地を追求した70cm以上のワイドコットと呼ばれるモノも販売されています。
しかし、こうした大きさ、高さを決定する場合、寝心地を重視するのはもちろんですが、自身が所有するテントとのバランスを考えることも大切です。
とくにワンポールタイプのような形状のテントの場合、上に行くに従って有効面積が狭くなります。
コットの大きさだけでなく高さも考えなければ、最悪の場合『設置したら入り口が閉まらない』ということもあるため、注意しましょう。
設営の手順
コット設営の手順は、一般的な製品であれば、寝床にあたる布製パーツの両端に組み立て式のポールを通し、バネ式の足を固定するスタイルのモノがほとんどだと思います。
なるべくかんたんな方が良いのは当然ですが、モノによっては女性では組み立てにくいほど力が必要な製品もあります。設営の方法や手順は実店舗で確認したり、口コミなどを参考にする方が良いでしょう。
価格
現在キャンプコットとして販売されている製品の平均単価は、1万円前後のモノが主流です。
もちろんそれよりも遥かに高価なモノも存在しますが、その分コンパクトに収納できるといったメリットはあるものの、必ずしも価格が寝心地に直結するわけではありません。
また、極端に安すぎる製品は、寝心地や組み立て方法、製品自体に難がある場合もありますので、十分な注意が必要です。
素材・寝心地
現在キャンプコットに使用されている素材はさまざまです。素材の違いによって、寝心地や就寝時のコットの『きしみ音』が出る可能性もあります。
きしみ音が発生する理由は、素材によって張力が異なるのと、耐荷重も変わるためです。コットの寝心地は『寝てみないと分からない』というのが実際のところ。
さまざまなコットを比べて、自分にぴったりな寝心地のコットを見つけていきましょう。
アウトドアブランドのWAQでは、ハイとローどちらの高さにも変えられる2wayコットを販売しています。
強い反発力でフラットな寝心地の600Dのシートを使用。
ハードな状況でもタフに使えるよう、フレームには頑丈なジェラルミン製を採用しています。
67cm×190cmという1人で使うにはちょうど良い絶妙なサイズ感も相まって、快適な睡眠を手助けしてくれます。
また、210cm×81cmとワイドサイズのコットもご用意しています。ガッチリ体型の方や、寝返りを打地やすいコットをお探しの方は、ぜひワイドサイズのこちらもチェックしてください。
さらに、快適な睡眠を手に入れたい場合などは、クッション性の高いキャンプマットと組み合わせるのがおすすめです。
コット単体で使うよりも、さらにグレードアップした睡眠環境を作り上げることができますよ。
テント内にコットを直置きすると生地を傷めることも
テントやインナーテントの床面に直接コットを置いて使用すると、コットの脚部に荷重がかかり、床部分の生地を傷める可能性があります。最悪の場合、穴が空いてしまうことも。
コット脚部とテント床部分の設置面が直接擦れないように、ラグや銀マットなどを敷いておくのがおすすめです。
ブランドによっては、下記のようなコット用の保護カバーも販売しています。
まとめ
キャンプコットの特徴や選び方を解説しつつ、『本当にキャンプにコットは必要か?』という問題にお答えしました。
キャンプコットが必要か否か。それは、各々のキャンプスタイルによって大きく変わります。
本記事でもご紹介した『キャンプコットをおすすめするキャンパーの特徴』と『キャンプコットをおすすめしないキャンパーの特徴』を考え合わせ、ぜひともご自身のキャンプスタイルにとって、キャンプコットが必要かどうかを最終的に判断してください。
車で行くソロキャンパーであれば、間違いなくあれば便利なキャンプ道具の1つとして数えることができますよ。
コットはキャンプシーン以外での使い道もあります。こちらの記事では「キャンプ用のコットを自宅用のベッドとして活用できるのか?」実際に1週間検証してみました。コットの購入を検討している方は、ぜひこちらもご覧ください。